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「いのちの食べかた」
N岡くんに薦められていた「いのちの食べかた」という映画。オーストリアのゲイハルターという監督が撮影したドキュメンタリー。バタバタしていて見に行く暇なさそうかなと残念に思っていたのだが、どうやら好評のようで上演期間も延長されたので見に来ることができた。平日の昼間、しかもマイナーな映画館なので、お客さんは20人くらいだった。
ナレーションも何も無く、ただ淡々と食物の生産現場が映し出される。邦題よりも「Our Daily Bread」という原題の方がぴったり来る。
この先は完全ネタバレなので、見ても構わない方だけ「続きを読む」をクリックしてくださいね。 狭いところにぎゅう詰めにされた鶏、豚の人工受精、宇宙服のようなものを着ての農薬散布のシーン、安い労働力として移民を使うところ、素材の選び方がちょっと恣意的というか扇情的ではある。たとえば出てきたオランダのトマトやパプリカのハウスは減農薬に取り組んでいることをワタシは知っていたのだけれど、そういうシーンは出てこなかった。そもそも余り身近な食べ物ではないせいもあるのかもしれないけれど、視覚的なインパクトを重視していることもあるのか、海産物についてはほとんど触れられていなかったのもちょっと。とはいえ、嘘を作り上げているわけではない(と思う)。ならば、これも真実の一部分ではあるわけで。
子供にはちょっと強烈過ぎる映像が多いので止めておいたという方がいいと思うけれど、大人にはどんなにグロテスクで食欲が無くなるとしても、食べ物がどうやって自分の口に入るのかを正しく知るべきという意味では見たほうがいいと思う。ただ、最初のうちはインパクトあるけれど、あまりに無機的過ぎて、だんだん慣れてくるのも事実。精肉でも野菜生産でもまさにマスプロダクションの現場ばかり映しているのよね。我が家にはNHKスペシャルの「人間はなにを食べてきたか」というDVDがある。これもまた豚のと殺シーンが出てきたりするのだけれど、こちらは年に一回飼ってきた豚を殺すというもので、隅々まで無駄なく使って食べ物として口に入れるという行為によって、自然とか生き物への畏敬の念が伝わってくるものだった。同じ作業をしているのに何だか対極の映像に見えてしまう。
それと、誤解を招きかねない言い方だとは思うのだけれど…。日本でも海外でも精肉業界に関わるのは特定の層の人だということが以前はあったと思うのだけれど(今もあるのだろうか?)、そうせざるを得なかったというのが何となく伝わってくる。ひたすらそういう作業を続けるのって、多分感覚は麻痺してくるのだろうけれど、でも精神的にかなりダメージを与える業務なんじゃないだろうか。この映画はインタビューとかはないので、そういう仕事に従事している人たちがどういう心情なのか判らないけれど、見ているのはやっぱりかなり辛かった。
それでもこういう映像を見ても、ワタシは肉も野菜も魚も食べることが出来る。それが営みだから。でも、自分の口に入るまでに、どういう行程を経てきたかについて忘れちゃいけないと強く思った。
ナレーションも何も無く、ただ淡々と食物の生産現場が映し出される。邦題よりも「Our Daily Bread」という原題の方がぴったり来る。
この先は完全ネタバレなので、見ても構わない方だけ「続きを読む」をクリックしてくださいね。 狭いところにぎゅう詰めにされた鶏、豚の人工受精、宇宙服のようなものを着ての農薬散布のシーン、安い労働力として移民を使うところ、素材の選び方がちょっと恣意的というか扇情的ではある。たとえば出てきたオランダのトマトやパプリカのハウスは減農薬に取り組んでいることをワタシは知っていたのだけれど、そういうシーンは出てこなかった。そもそも余り身近な食べ物ではないせいもあるのかもしれないけれど、視覚的なインパクトを重視していることもあるのか、海産物についてはほとんど触れられていなかったのもちょっと。とはいえ、嘘を作り上げているわけではない(と思う)。ならば、これも真実の一部分ではあるわけで。
子供にはちょっと強烈過ぎる映像が多いので止めておいたという方がいいと思うけれど、大人にはどんなにグロテスクで食欲が無くなるとしても、食べ物がどうやって自分の口に入るのかを正しく知るべきという意味では見たほうがいいと思う。ただ、最初のうちはインパクトあるけれど、あまりに無機的過ぎて、だんだん慣れてくるのも事実。精肉でも野菜生産でもまさにマスプロダクションの現場ばかり映しているのよね。我が家にはNHKスペシャルの「人間はなにを食べてきたか」というDVDがある。これもまた豚のと殺シーンが出てきたりするのだけれど、こちらは年に一回飼ってきた豚を殺すというもので、隅々まで無駄なく使って食べ物として口に入れるという行為によって、自然とか生き物への畏敬の念が伝わってくるものだった。同じ作業をしているのに何だか対極の映像に見えてしまう。
それと、誤解を招きかねない言い方だとは思うのだけれど…。日本でも海外でも精肉業界に関わるのは特定の層の人だということが以前はあったと思うのだけれど(今もあるのだろうか?)、そうせざるを得なかったというのが何となく伝わってくる。ひたすらそういう作業を続けるのって、多分感覚は麻痺してくるのだろうけれど、でも精神的にかなりダメージを与える業務なんじゃないだろうか。この映画はインタビューとかはないので、そういう仕事に従事している人たちがどういう心情なのか判らないけれど、見ているのはやっぱりかなり辛かった。
それでもこういう映像を見ても、ワタシは肉も野菜も魚も食べることが出来る。それが営みだから。でも、自分の口に入るまでに、どういう行程を経てきたかについて忘れちゃいけないと強く思った。
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